東北地方三陸沖大地震。
災害に遭われた方々へ心よりお見舞いを申し上げるとともに、震災で亡くなられた方々のご冥福を謹んでお祈りいたします。
大震災からもう一週間と少し経ちました。
夢であって欲しいと現実に受け止められない気持ちより、この現状に必死に何かをしようと全部が動いている。
多くの方が亡くなり、多くの方が被災地で耐え、多くの方が救済に動き、多くの方が支援を募り、多くの方が復旧を働き、多くの方が自粛している。
この渦中で、ミュージシャンや音楽関係者は、とてつもないジレンマに駆られている。
避難者が物資に苦しみ、燃料や電力の節約を強いられ、荒れた被災地を復興している最中、ライブなどで燥いでいいものか。
音楽は、人を楽しませ、活気や勇気を与え、希望や夢を抱いてもらい、気持ちや感情を共有し合い感動を覚えてもらう大切な、心に欠かせない光という揺るぎない価値がある。
そんな中、いち早くアンプラグドに切り替えて、電力を極力抑えたライブを行ってるミュージシャンもいる。
工夫して、アイデアを持ち合い、こういう時こそ音楽を欲している人たちを満たせてあげたい。
NACANOは、震災の翌日から名阪が予定されていたが、余震の懸念と交通網の混乱や現地の配慮、来客への責任、周りが不安になり心配かける中での敢行を控え、泣く泣く中止せざるを得なかった。
楽しみにしていてくれた皆さんには、本当に申し訳なかったと思っています。遠征を気にかけてくれたファンにも感謝いたします。
そして、ツアーを誘ってくれたBlieANにも、心からお詫びし必ずリベンジしたいと願ってます。
しかし公演にあたり、残念ながら最近やたら「不謹慎」という言葉が流行っている。
今年の流行語大賞になんてなったら、それこそ不謹慎だ。
こういった状況でも、ミュージシャンや音楽関係者、そして音楽をこよなく愛する人達には音楽へのプライドを凛と掲げていて欲しいと感じる。
熱いライブや凄いパフォーマンス、魂込めた作品に「不謹慎」という言葉でねじ伏せられるような有り様であれば、本末転倒であろう。
音楽は、見えない心を救ってきたし、これからも救い続ける掛け替えのないもの。
例えそのライブが、お遊びだろうと、我武者らだろうと、観客も演者も糧になってることに誇りを強く持とう。
確かに、音楽は電気の力を借りないと形にならない場合もある。
だが、現状で節電しようが街が停電しようが、気持ちはブラックアウトしちゃいけない。
もしライブが出来るなら、エネルギーのありがたみを感じ、使った電力の何万倍ものエネルギーを世に降り注いでいこう。
もし余震が落ち着いた頃を見計らってるのなら、喉元過ぎて熱さを忘れた時期に復活するだけで、安全なんて確証はない。
地震に対し常に考慮してしまえば、もう日本でライブをするべきではなくなってしまう。
周りが白い目で見なくなった頃合いをみて、徐々に始めだすなんてことは、ただ自分擁護なだけで恥ずかしいほかない。
僕も、これから携わっているバンドを通じたりして、義援金やチャリティーに微力ながら貢献できるよう頑張ります。
NACANOでもハヤシくんが率先して、既にNACANOのTシャツを200着ほど被災地に送ってくれました。
過去最大の地震、津波、原発の被災に対し、生き延びることが出来た1億数千万人が、日本中すべての人々が、協力し合い、助け合い、見つめ合って、取り巻く環境を良くしていければ、犠牲になった方や、これから生まれる命の果報になる。
経済の浮き沈みに振り回されてきた国民だけど、本当に大切な何かを見出して、この先の困難もより強く乗り越えていきたい。
世界に愛されている日本人であることを実感して、世界へ贈れる希望をもって☆